西日本豪雨・常総水害から学ぶことは?

7月の西日本豪雨で死者52人も出した岡山県倉敷市真備町。国管理の一級河川・小田川の堤防決壊による大水で甚大な被害をうけました。

東西に流れる小田川は、南北に流れる水位の高い本流・高梁川(国管理)に合流します。これまでも豪雨や洪水が起こると、水位の高い高梁川から小田川への逆流がたびたびありました。

今回の豪雨でも高梁川から逆流があり、小田川の堤防で2カ所、小田川に流れ込む支流の堤防(岡山県管理)で6カ所も決壊し、町の3分の1が水没・冠水しました。

被災住民から以下の声が聞こえてきます。

「国(国土交通省)は小田川の河川管理をしていない。川のなかが雑木林のようになっていても伐採もしないし、川の掘削もせず、放置してきた。人災だ」

こうした視点で、私たちの住んでいる埼玉県も見直してみる価値があると思います。河川内に樹木が生えているのを目にします。流下能力を阻害し過ぎていないか?河川内に土砂が堆積し過ぎていないか?

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安部政権により、「国土強靱化」を名目にしたダムに偏重する治山治水行政が進められています。豪雨により、ダムが壊れる心配があるため、ダム管理者が一気に放流したことが問題になっています。その放流により、下流に住む住民が浸水被害を受けたのです。

ダムというのは計画している雨量には対応できるが、計画雨量を超えた雨には無力でした。むしろ、ダムの下流に住む人たちにとって、大量で一気のダム放流が逃げる時間を与えない危険なものだというのがわかりました。

いまの治山治水行政を転換しないといけない。地球温暖化が進んで気象が変わってきている今日、そんな話しを耳にします。

河道の整備、堤防も耐越水堤防(30年前に旧建設省土木研究所は堤防の決壊を防ぐ技術を開発していた)を普及すれば、ダムはいらなくなると。

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2015年9月の一級河川・鬼怒川氾濫による常総市水害では、「全域が水没した水害は想定外の大雨による自然災害ではなく、堤防の決壊など国の河川管理の瑕疵(かし)による人災だ」として、被災住民が水戸地裁に提訴しています。

鬼怒川は上流部(栃木県)の川幅が700メートル前後なのに、下流部(茨城県)の川幅は300メートルと狭くなっています。また、鬼怒川の堤防整備率は、上流の栃木が62.7%にたいし、下流の茨城が16.8%になっているとのこと。

河川整備の原則は、下流にいくほど河川断面積は大きく必要、そして、整備順序は下流からです。この原則とかけ離れた現実が存在していたことになります。用地買収など難しい点もあろうかと思いますが、原則を踏み外すべきではないでしょう。

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