TPP 国会の強行採決をみて

自民、公明、維新による環太平洋連携協定(TPP)承認案・関連法案の衆院TPP特別委員会での強行採決(11/4)に対し、「国会軽視」との批判の声が広がっています。条約の国会承認の重みについて、憲法学者の永山茂樹さん(東海大学教授)へのインタビューした記事を読んだので、以下に紹介します。

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TPP交渉過程の情報の非開示、輸入米(SBS米)の流通価格システムをめぐる疑惑など、協定の中身の審議の前提となる問題すら十分議論されず、中身の議論も極めて不十分なまま政権・与党が強行採決に踏み切ったことは非常に問題があります。

近代以前は、条約締結を含め外交権は君主が独占しましたが、国民主権下の近代国家では、条約の締結を含め外交で国会が大きな役割を果たすのが当然となりました。

日本国憲法は、条約の締結を内閣の権限(73条3項)としつつ、国会の承認権を定めています。内閣の条約締結は手続きとしての締結であり、内容面では国会の承認権が明記され、実質的には国会の判断に基づいて条約が締結されることになっています。

外国の代表者と会って協議する必要から手続き面で内閣の締結権が定められていますが、内容を決定するのは国会なのです。

さらに国会は国民に対して責任を負いながら承認します。国民に対し十分な情報提供がなされ、国会が十分な審議をしたうえでの承認です。2013年4月の衆参両院の農水委員会での議決でも、TPPに関し国会への速やかな報告と国民への情報提供を決めています。

内閣と国会の関係で、国会が本来の役割を果たしておらず、政府と国民の関係では国民に十分な情報が提供されていない。二つの意味でゆがんだTPP承認になっています。内閣が締結した条約を国会が形式的に追認するだけなら、前近代的な逆行です。

平和憲法下での「戦争しない」というあり方からは、日本の自立が重要です。戦争法=安保法制がつくられた今、日米同盟の圧力に対する自立主権の維持が深刻な意義を持ちますが、TPPで食料、保険、金融などあらゆる面で自立性が損なわれる恐れがあります。徹底審議が求められます。

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TPPに関する国会での強行採決だけをみても、【日本国憲法】が踏みにじられているんですね。安倍政権による憲法無視の暴走を止め、日本国憲法を守り、国民の暮らしに生かすことが、今こそ求められているのではないでしょうか。そこに、国民が気づきやすい情勢が私たちの身の回りにあふれているようだ・・・。